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「喉が渇かないから大丈夫」が危ない? 夏の脱水と熱中症のお話

 

こんにちは、くまがえ内科医院です。 毎日暑い日が続いていますね。今回は、夏になると外来でも増える「かくれ脱水」と熱中症についてお話しします。

 

高齢になると「喉の渇き」を感じにくくなります

「水分はちゃんと摂っていますか?」とお聞きすると、「喉が渇いていないので、そんなに飲んでいません」というお答えをよくいただきます。

 

実は、年齢を重ねると喉の渇きを感じるセンサーの働きが弱くなることが知られています。さらに、

 

  • 体の中の水分量そのものが若い頃より少ない
  • 腎臓が水分を体にとどめる力も弱くなる
  • 利尿剤(尿を出す薬)を飲んでいる方も多い

 

といった理由が重なり、本人が気づかないうちに脱水が進んでしまうのが高齢の方の脱水の怖いところです。

 

こんなサインはありませんか? かくれ脱水チェック

  • 口の中や舌が乾いている、ネバネバする
  • 手の甲の皮膚をつまんで離すと、戻るのに3秒以上かかる
  • 尿の色がいつもより濃い、回数が減った
  • なんとなくぼんやりする、うとうとする時間が増えた
  • 脇の下が乾いている

 

ご本人だけでなく、離れて暮らすご家族に電話をしたときに「返事がいつもよりぼんやりしているな」と感じたら、それも大事なサインです。

 

水分の摂り方のコツ

ポイントは「喉が渇く前に、時間を決めてこまめに」です。

 

  1. 起きたらまずコップ1杯 … 寝ている間に汗で失われた分を補います
  2. 食事のとき、10時、15時、入浴の前後、寝る前 … タイミングを決めておくと忘れません
  3. 1日の目安は食事以外で1〜1.2リットルほど … 麦茶や水で十分です
  4. たくさん汗をかいた日は塩分も一緒に … 経口補水液が役立ちます

 

※ 心臓や腎臓の病気で水分制限を受けている方は、自己判断で増やさず、必ず主治医にご相談ください。

 

熱中症は「室内」でも起こります

熱中症で救急搬送される高齢の方の多くは、実は屋内で発症しています。「エアコンは体に悪い」「電気代がもったいない」と我慢される方が少なくありませんが、命にはかえられません。

 

  • 室温は28℃を超えないように、遠慮なくエアコンを
  • 温度計を見える場所に置いて、体感ではなく数字で確認を
  • 扇風機だけで我慢しない(気温が高い日は逆効果のことも)

こんなときは受診を

水分を摂っても、ぐったりして元気がない、食事が摂れない、熱が下がらない、意識がぼんやりしている──そんなときは我慢せず、早めにご相談ください。呼びかけへの反応がおかしい場合は、ためらわず救急車を呼んでください。

 

 くまがえ先生の豆知識

「ビールで水分補給!」は残念ながら逆効果。アルコールには尿を出す働きがあるので、飲んだ量より多くの水分が出ていってしまうんです…。お酒の日こそ、お水も一緒に摂ってください。